ネット上の口コミサイトやSNSでは、「待ち時間が長すぎる」「施設が暗くて古めかしい」という厳しい不満が散見される一方で、「重病を見抜いてもらい一命を取り留めた」「看護師の手厚いサポートに感謝している」といった称賛の声が拮抗しています。この評価の分断はどこから生じているのでしょうか。
旭川市内には、旭川医科大学病院、旭川赤十字病院、旭川厚生病院という屈指の基幹病院がひしめいています。その中で市立旭川病院が担っているのは、がん診療連携拠点病院や地域周産期母子医療センター、精神科医療、そして感染症指定医療機関としての公的任務です。採算が合いにくく民営病院が撤退しやすい不採算・特殊医療を一身に引き受けている現場の医師・医療スタッフに対する信頼度は極めて高く、知恵袋や地域コミュニティでも「高度医療の最後の砦」として評価されています。
一方で、不満の多くは「昭和時代の面影を残す動線の悪さ」や「予約をしていても生じる長い待ち時間」に集中しています。老朽化した施設特有の薄暗さや駐車場の混雑が、利用者の受診ストレスを増幅させている側面は否めません。すなわち、ソフト面(医療技術や医師の献身)には高い満足度がありながら、ハード面(建物・設備環境)の陳腐化が全体の評価を引き下げているという構図が取材から浮き彫りになっています。