「おとぎばなしの 王子でも〜」という歌い出しで日本人なら誰もが一度は耳にしたことがある童謡『アイスクリームのうた』。この歴史的名曲を最初に歌った歌手のルーツを辿ると、日本の音楽史における貴重な足跡が見えてきます。
『アイスクリームのうた』は、作詞・さとうよしみ氏、作曲・服部公一氏によって生み出され、1962年にNHKの音楽番組『みんなのうた』で初放送されました。オリジナル版で伸びやかな歌声を披露したのは、昭和のジャズ・ポップス界を牽引した歌手の旗照夫(はた てるお)氏と、澄んだ高音で親しまれた樋口順子氏です。
その後、NHKの幼児向け番組『おかあさんといっしょ』において、坂田おさむ氏や神崎ゆう子氏、速水けんたろう氏、茂森あゆみ氏、さらには近年の花田ゆういちろう氏、ながたまや氏に至るまで、歴代の「うたのおにいさん・うたのおねえさん」によって大切に歌い継がれてきました。
旗照夫氏は日本のジャズボーカル界のパイオニアとして長く後進の指導やステージ活動を続け、名曲の遺伝子は令和の今もファミリー層を中心にしっかりと息づいています。