自由の女神像の外観には、彫刻家フレデリック・オーギュスト・バルトルディが細部まで綿密に設計したメッセージが埋め込まれています。地上からの見学では見落とされがちなのが、女神の足元に転がる引きちぎられた鉄の鎖と足枷(あしかせ)です。
この鎖は、単なるイギリス植民地支配からの独立にとどまらず、エイブラハム・リンカーンによる奴隷解放宣言および南北戦争による奴隷制度の完全な終焉を象徴しています。彫像のローブの裾に隠れがちですが、女神の右足は踵を上げ、束縛を断ち切って前進する瞬間を捉えています。自由とは静止した概念ではなく、圧政を打ち破り自らの足で歩み出す不断の行動であるという強い意思表示です。
頭部に冠された王冠から放射状に伸びる7本の突起(光線)にも明確な意味が存在します。これは世界の「7つの海(北太平洋・南太平洋・北大西洋・南大西洋・インド洋・北極海・南極海)」と「7つの大陸」を指し示しており、自由の光が地球上の隅々まで照らし出される普遍的な広がりを表現しています。また、左手に抱えられた銘板にはローマ数字で「JULY IV MDCCLXXVI(1776年7月4日)」と刻まれ、アメリカ独立宣言の日付が不滅の理念として刻まれています。