歌舞伎で「見栄を切る」驚きの理由!寄り目の真相と名場面の鑑賞術

歌舞伎で「見栄を切る」驚きの理由!寄り目の真相と名場面の鑑賞術

歌舞伎で「見栄を切る」驚きの理由!寄り目の真相と名場面の鑑賞術の重要ポイントをお届けします。役立つ情報が詰まっています。

インターネット上のQ&AサイトやSNSでは、「見得はすべての歌舞伎演目で行われる」「女方の役者も見栄を切るのか」といった疑問が散見されますが、ここには明確な事実と誤解が存在します。

まず、見得はすべての演目で乱発されるわけではありません。江戸歌舞伎の流れを汲む荒々しい「荒事」や時代物では頻繁に登場しますが、上方(関西)発祥の柔らかく写実的な人間関係を描く「和事(わごと)」や世話物では、誇張された大見得は基本的に使われません。和事では、もっと自然でしなやかな動きの中に感情を込めるのが特徴です。

また、「女方(おんながた)は見得を切らない」というのも重要な基本原則です。見得は男性的な力強さや荒々しさを誇示する型であるため、女性の役を演じる女方は原則として見得を行いません。ただし、例外として女性の姿をした鬼女や怨霊、あるいは特定の舞踊劇(『京鹿子娘道成寺』など)において、劇的な場面転換の際に「見得に近い決まりのポーズ」を取る特殊な演出法が用意されています。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。