かつて「白河の関」を越えることすら夢のまた夢と言われた時代がある。ましてや津軽海峡を渡るなど、誰も信じていなかった。その常識を覆したのが、2004年の初優勝だ。雪に閉ざされる冬場、グラウンドは使えない。しかし、それを言い訳にしない練習環境の工夫があった。
室内練習場での徹底的な振り込み、そして何よりも「雪の上での走り込み」が、選手たちの足腰と強靭な精神力を育てた。環境のハンデを言い訳にしない執念が、北の大地に歓喜をもたらしたのだ。彼の指導は、物理的な不利を精神的な強みに変える錬金術だったと言える。