1984年に「第1回東宝シンデレラ」でグランプリを受賞し、彗星のごとくデビューした沢口靖子。翌年のNHK連続テレビ小説『澪つくし』でヒロインを演じ、一躍全国区の人気女優となった。その美貌はもちろんのこと、演技に対する生真面目な姿勢は撮影現場でも高く評価されてきた。
その後、彼女の代名詞となったのが『科捜研の女』だ。1999年の放送開始以来、四半世紀にわたって主人公・榊マリコを演じ続け、日本のドラマ史に残る超ロングランシリーズを作り上げた。年中撮影に追われる過密スケジュールの中で、彼女の日常は常に「作品と役柄」を中心に回っていた。恋愛や結婚に割く時間的・精神的な余白がなかったことも、独身を貫いてきた大きな要因と言える。