デービッドソンが下した判定に対し、普段は温厚で知られる日本代表の王貞治監督がベンチを飛び出し、鬼の形相で猛抗議を展開しました。三塁走者の動きを真正面で確認できる三塁塁審がセーフと判定しているにもかかわらず、本塁から斜めの角度で遠目に見ている球審が判定を覆すなど、野球の審判慣例として極めて異例の暴挙だったからです。
試合後のテレビ中継や高精度カメラのコマ送り映像により、「野手のグラブにボールが収まった後、西岡の足が三塁ベースから離れている」ことが完全に証明されました。明白な誤審であったことは誰の目にも明らかでした。
後に明かされた当時の判定理由として、デービッドソンは「自分の角度から見えた確信に基づいて判定した」と主張し続けました。しかし、現場の塁審の管轄を越権し、自国の代表チームに露骨に有利な判定を下した姿勢は、国際大会の公平性を著しく損なうスキャンダルとして、日米のメディアから猛烈な批判を浴びることになりました。