耳たぶとは異なり、耳軟骨は血流が極めて乏しい組織だ。一度細菌感染を起こすと抗菌薬が届きにくく、最悪の場合は軟骨が溶けて耳の形が変形する「軟骨膜炎」を引き起こす。市販のピアッサーは強い衝撃力で無理やり皮膚と軟骨を打ち抜くため、組織へのダメージが大きく、軟骨の割れや激しい腫れの主な原因となる。
特にヘリックスやトラガス、インダストリアルといった複雑な位置への自力穴あけは危険を伴う。鏡越しでは正確な角度が把握できず、斜めに刺さったピアスホールは摩擦と圧迫を繰り返し、慢性的な肉芽形成へと一直線に向かうのだ。