野球を辞めた高校時代、何を目指すべきか模索するなかで巡り合ったのが「芝居」の世界だった。父が生きる野球の世界では追いつけなかった。ならば、父が踏み入れたことのない全く別のフィールドで頂点を目指すしかない――そんな退路を断つ覚悟で上京を決意した。
デビュー以来、彼は狂気的な役からコミカルな役、繊細な青年役まで泥臭く演じ続けた。父がグラウンドで泥まみれになってノックを受けたように、自分はカメラの前で魂を削る。父の背中を見て育ったからこそ身についた「プロとしての執念」が、俳優としての才能を開花させたのだ。