物語は、類まれなプログラミング能力で一世を風靡した日向徹(小栗旬)が社長を務める「NEXT INNOVATION」の会社説明会から始まります。日向は人の顔や名前を覚えることが極度に苦手な「心因性認識不全症候群」を抱えており、他者への共感力に乏しく傲慢な言動で周囲を翻弄していました。
そこに現れたのが、東京大学理学部という高学歴でありながら内定が一切取れず追いつめられていた就活生・夏井真琴(石原さとみ)です。日向に公然と侮辱された彼女は、思わず日向の実母と同じ名前である「澤木千尋」という偽名を名乗ります。かつて自分を捨てた母を探し続けていた日向は激しく動揺し、総務省との一大国家プロジェクト「パーソナルファイル構想」を推進するための人材として、彼女の並外れた記憶力(分厚い資料を一晩で丸暗記する能力)を高く買って臨時雇用することを決めました。
当初は偽名への罪悪感と日向の理不尽な要求に反発していた真琴でしたが、日向が掲げる「世の中を今より少しでも良くしたい」という純粋なものづくりの情熱に触れ、次第に惹かれていきます。偽名が露見して一度は激怒されたものの、日向は本名である「夏井真琴」という存在そのものを認め、二人の間には雇用主と部下を超えた強固な信頼関係が芽生えていきました。