松田兄弟を語る上で欠かせないのが、日本芸能史に類を見ない濃密な芸術家一族としてのバックボーンです。松田兄弟の父親である松田優作さんは1989年、享年40という若さで逝去。長男の龍平さんが6歳、次男の翔太さんが4歳のときでした。母であり女優・写真家として活動する松田美由紀さん、叔母である熊谷真実さん、そしてミュージシャン・タレントとして異彩を放つ長女・ゆう姫さんへと連なる家系図は、まさに表現者の系譜そのものです。
長男の松田龍平は、1999年に大島渚監督の映画『御法度』の主役に抜擢され、15歳で鮮烈なスクリーンデビューを飾りました。日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめとする映画賞を総なめにし、その後も『舟を編む』で同最優秀主演男優賞を受賞するなど、日本を代表する映画俳優へと成長しました。
一方、次男の松田翔太は10代でイギリス留学を経て、2005年のドラマ『花より男子』(TBS系)の西門総二郎役で本格ブレイクを果たします。その後『LIAR GAME』シリーズや映画『イニシエーション・ラブ』、auのCM「三太郎シリーズ」の桃太郎役など、スタイリッシュかつ茶目っ気のある独自のポジションを確立しました。松田兄弟の経歴を振り返ると、父の七光りを借りる隙すら与えず、それぞれが異次元の突破口を開いてきたことが分かります。