毎年1月、日本全国の競技者が目指す至高の舞台が近江神宮の近江勧学館だ。全日本かるた協会が主催する「名人位・クイーン位決定戦」は、文字通り日本の畳の上の頂上決戦。静寂が支配する会場の中、静かに読み上げられる札に全神経を集中させ、コンマ数秒の閃光のようなスピードで札を払う音だけが響き渡る。
競技かるたは、単なる伝統娯楽ではなく、集中力と体力、そして精神力が極限まで要求される真の格闘技だ。天智天皇が残した時への敬意と、0.01秒を争う選手たちの執念が見事に交差する瞬間。この聖地だからこそ宿る特別な緊張感が、多くの競技者を惹きつけて離さない。