ITの頂点から波乱の時代を経て、彼が次に向かったのは空の向こう側だった。民間主導による本格的な宇宙開発産業への参入である。彼が創業したインターステラテクノロジズ株式会社は、日本初の民間ロケット打ち上げ成功という快挙を成し遂げ、世界の注目を集めた。
膨大な資本と危険が伴う宇宙ロケット開発プロジェクトを推進する原動力。それは、幼少期に養われた「不可能を疑う」マインドセットに起因する。どんなに周囲から冷ややかな目で見られようとも、自らの意志を貫き通す胆力は、母親との過酷とも言える対峙によって培われた強靭な自我そのものである。