東大の前期課程(1・2年生)が主に通う駒場キャンパス。だからこそ、この図書館の蔵書構成は非常にユニークだ。専門的な研究書だけでなく、あらゆる学問分野の入門書や古典、さらには最新の新書までが幅広く網羅されている。まだ自分の専門を決めていない若者たちが、知の海を自由に泳ぎ回るためのコンパスがここにある。
地下書庫に眠る膨大な資料の中には、歴史的な価値を持つ貴重書も多数含まれている。これらはデジタルアーカイブ化が進められているが、やはり実物が持つオーラは格別だ。授業の合間にふらりと立ち寄り、数百年前の思想家が残した言葉に触れる。そんな贅沢な体験が、日常の風景として溶け込んでいるのがこの場所の強みである。