資格スクールの講師や現役のグラフィックデザイナー、検定受験者への聞き取り調査を行うと、PCCSトーン表に対する評価と挫折の実態が克明に浮かび上がってきます。
大手デザイン事務所のシニアアートディレクター(実務歴15年)は、専門誌の取材に対して次のように述べています:
「新卒デザイナーにありがちなのが、画面上でRGBのスライダーを適当にいじってしまい、全体がチグハグになる現象です。PCCSのトーン概念が頭に入っているデザイナーは、『ベースはltgでまとめて、CVボタンにコントラストの高いvを置こう』と論理的に色を決定できる。結果として修正の手戻りが圧倒的に少ないのです」
一方、独学で色彩検定2級に挑戦した受験者コミュニティ(SNS・知恵袋の投稿分析)からは、切実な苦悩の声も散見されます:
「参考書のトーン図を何十回も見直して完璧に暗記したつもりだったが、本試験の過去問で見たこともない色相番号(例: 6:yOのダルなど)を出された瞬間、頭が真っ白になった」
「カードを切るのが面倒でスマホの単語帳アプリだけで対策していたら、本番の色票貼付問題で時間の半分以上をロスして不合格になった」
これらの生の声が示しているのは、「記号の暗記」と「色の識別能力」の乖離です。記号の並び順だけを覚えたペーパー知識は、実際の色のニュアンスと結びついていません。合格者や実務のプロが一様に「配色カード199を実際に手で切り、光の下で見比べた経験が唯一の突破口だった」と口を揃えるのは、PCCSが視覚と連動した知覚システムであることの証左です。