性別適合手術の後悔率は?理由と後遺症の現実を体験談から徹底検証

性別適合手術の後悔率は?理由と後遺症の現実を体験談から徹底検証

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性別適合手術を受けた人の中で、実際に後悔している人はどの程度の割合存在するのか。センセーショナルな言説がネット上を行き交うなか、まずは医学界が蓄積してきた客観的な統計データを把握する必要があります。

欧米およびアジア圏の主要な追跡調査やメタアナリシス(複数の研究結果を統合した最高位の統計解析)によると、性別適合手術後に後悔を表明する人の割合はおよそ1%〜3%未満と報告されています。一般的な外科手術(例えば膝関節置換術や美容整形手術など)における術後不満率が10〜20%前後に達することと比較すると、医学的介入全体の中では極めて満足度の高い手術に分類されます。

しかし、この「1〜3%」という数字を額面通りに受け取って安心するのは早計です。調査における「後悔」の定義は多岐にわたり、以下の2つの層を峻別して捉える必要があります。

  • 完全なデトランジション(再移行):手術前の性別の自認に戻り、外見や社会的生活、場合によっては法的性別の再変更を望むケース。
  • 術後合併症・生活上の後悔:自認する性別には変わりがないものの、「これほど重い後遺症が残るなら受けなければよかった」「パートナーや家族を失ってまで急ぐべきではなかった」とプロセスや身体的代償に打ちのめされるケース。

日本国内の臨床現場においても、外科的手術まで完遂した後に元の性別へ戻ろうとする完全なデトランジションの割合は極めて稀です。一方で、手術後の生活環境の激変や、後述する身体的苦痛によって「精神的な後悔」を訴える当事者は、統計の表層に現れる数字よりも確実に広いグラデーションを描いて存在しています。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。