世界的な経済不安や社会の分断が叫ばれる現代において、演劇・舞台芸術産業が果たす役割は以前にも増して重要になっている。エンターテインメントの枠を超えて、人々に共感と連帯の精神を呼び起こす力が舞台芸術にはあるからだ。
「戦うものの歌」は、香港の民主化デモや欧米での抗議活動など、実際の社会的場面でも自然発生的に歌われてきた。舞台上で紡がれるフィクションが、現実世界の切実な叫びとリンクする現象。これこそが、この楽曲が持つ普遍的な生命力の証しと言えるだろう。劇場という閉じられた空間で生まれる熱量は、壁を越えて現実の社会へとも浸透し続けている。