企業の防衛策として急速に拡大したのが、採用調査・バックグラウンドチェック業界である。調査の専門家によれば、詐称が発覚するきっかけは些細な違和感から始まるという。「海外の大学を卒業したはずなのに、その言語での専門的なやり取りができない」「提示された卒業時期と、SNS上の過去の投稿タイムラインが矛盾している」といったデジタルタトゥーからの追跡も増えている。
企業のコンプライアンス部門や調査機関は、単に紙の書類を確認するだけでなく、SNSのフォロワー関係、過去の投稿履歴、さらには元同僚への裏付け取材を多角的に組み合わせる。偽りのキャリアでどれだけ取り繕おうとも、デジタル社会に残された足跡と専門家による徹底したバックグラウンドチェックの前では、いかなる欺瞞も長続きしない。