遠方への国内旅行において、宿泊費以上に家計を圧迫するのが新幹線などの交通費です。各社が提供する「JR・新幹線+宿泊パック」(楽天トラベルの「JR楽パック赤い風船」やじゃらんの「じゃらんパック」など)は、個別手配と比べてどれほどの金銭的メリットがあるのでしょうか。
検証の結果、東京〜新大阪や東京〜博多など、中長距離の新幹線移動を伴う旅行においては、パック予約が個別手配より1人あたり5,000円〜15,000円程度安くなるケースが大半です。これは、旅行会社向けに卸される「包括旅行運賃(IT運賃)」が適用されるため、JR各社が正規に販売する新幹線指定席券よりも大幅に安い仕入れ値が設定されているからです。
しかし、この圧倒的な安さには明確な代償(制約)が存在します。最大のリスクは「列車の変更が一切効かない点」です。JRの窓口や「えきねっと」「スマートEX」で購入した正規きっぷであれば、発車前なら何度でも手数料なし(または数百円)で列車を変更できますが、パックツアーのきっぷは指定列車に乗り遅れた場合、後続列車の自由席すら利用できず、全額買い直しになる契約が一般的です。
また、出発直前のキャンセル料発生タイミングが早いこともデメリットです。正規の乗車券類が出発前日まで数十パーセントの手数料で払い戻せるのに対し、宿泊パックは出発日の20日前(日帰りや特定期間は異なる場合あり)から旅行契約に基づくキャンセル料が発生します。「時間が確定しており予定変更のリスクが極めて低い出張や観光」であれば新幹線宿泊パックは圧倒的な節約になりますが、「子連れ旅行や天候リスクのある旅程」では慎重な判断が求められます。