かつて「NHKニュース7」をはじめとする数々の報道・ニュース番組でメインキャスターを務め、落ち着きある語り口で全国の視聴者から絶大な信頼を寄せられていた彼が、長年住み慣れた組織を去る決断を下した時の波紋は小さくなかった。
公の場から一時的に姿を消した時期もあったが、フリーアナウンサーとしての再出発は、単なる肩書きの変更にとどまらない劇的な変化を彼にもたらした。テレビ放送事業全体がネットとの融合を急速に進める中、自身のアナウンス技術と個性をいかに新時代へ適合させるかという問いに、彼は愚直に向き合い続けたのである。