利用するカラオケ機器の特性を理解しておくことも、成功率を大きく左右します。全国の主要チェーンに導入されている「DAM」と「JOYSOUND」では、内部の採点アルゴリズムと音響特性に明確な差異が存在します。
サカナクションをDAMとジョイサウンドで歌いやすい環境に合わせて比較した場合、目的によって明確に選択が分かれます。
サカナクションのカラオケ高得点を狙うのであれば、断然DAM(LIVE DAM AiR等)が推奨されます。DAMの精密採点DX・Aiシリーズは音程の正確性とロングトーンの安定性を重視するため、「忘れられないの」のような起伏が緩やかで音程バーが直線的な楽曲を選べば、抑揚とビブラートを少し意識するだけで90点〜95点台を容易に叩き出すことが可能です。
一方、職場の宴会や友人同士の集まりでサカナクションの盛り上がる定番曲を熱唱したい場合は、JOYSOUND(JOYSOUND X1等)に軍配が上がります。JOYSOUNDはマイク音量が通りやすく、リバーブの効きが良いため、多少ピッチが揺れてもオケのグルーヴ感に包まれて粗が目立ちません。「新宝島」や「アイデンティティ」でコール&レスポンスを巻き起こすなら、JOYSOUNDの開放的な音響が圧倒的に有利に働きます。
また、サカナクションのカラオケを女性が歌う際の設定基準についても明確な指針があります。山口一郎のキー設定は男性としては中音域メインであるため、女性が原曲キーのまま歌おうとすると低音がかすれて出なくなります。女性ボーカルの場合、基本セオリーは「キーを+4〜+5」に設定することです。これにより、サビの高音が女性にとって最も心地よく響くhiC(ド)前後にシフトし、低音部もしっかりと発声できるようになり、驚くほど歌いやすさが向上します。
【プロの結論】カラオケでサカナクションに向いている人・おすすめできない人の判断基準
音楽構造と発声の力学から導き出される、サカナクションの選曲に向いている人と慎重になるべき人の条件は以下の通りです。
【向いている人の条件】
- リズム感が良く、テンポキープが得意な人:四つ打ちのビートを体で刻みながら、言葉をパーカッシブに乗せられるタイプは抜群の相性を誇ります。
- 地声のレンジが低音寄りで、中音域に厚みがある男性:ハイトーンを無理に張り上げる必要がないため、安定した歌声を披露できます。
- 裏声(ファルセット)への切り替えがスムーズな人:力を抜いてふっと息を抜くような裏声が出せる人は、ほぼすべての楽曲を攻略可能です。
【慎重になるべき人の条件】
- リズムの裏拍を取るのが苦手な人:サカナクション特有のダンサブルなシンコペーションに惑わされ、メロディが走ったり遅れたりしやすくなります。
- 高音を力任せに地声で張り上げる癖がある人:サビで無駄な力みが生じ、ピッチが上ずって後半で声帯を痛める原因になります。
- 極端な低音が出ない人:原曲キーでのAメロ低音部で発声が破綻するため、事前のキー調整が必須となります。