受精卵が子宮内膜に潜り込む際に子宮内膜の血管を傷つけることで生じる出血を「着床出血(医学的には着床時出血)」と呼びます。しかし、その発生タイミングが生理予定日前後と重なるため、通常の月経の始まりと見分けがつかないケースが頻発します。両者を見分ける最大の鍵は、「出血の持続期間」「経血の量」「色調の変化」という3つの指標にあります。
まず出血が起こる時期について、通常の生理周期が28日前後の方であれば、着床出血は排卵日の約7〜10日後、つまり生理予定日の数日前から当日付近に現れます。一方、通常の生理は黄体ホルモンの低下によって内膜全体が剥がれ落ちるため、予定日通りか数日のズレを伴って始まります。
次に色と量ですが、着床出血の色は「薄いピンク色」や「おりものに混ざった淡い茶色(茶褐色)」が典型的です。子宮内での出血量が極めて微量であるため、膣内を通過して酸化する過程で茶色っぽく変色して排出されるケースが多いためです。対して生理初日は鮮血や濃い赤色であることが多く、時間が経つにつれて経血量が増加していきます。