ドリカムの真骨頂は、明るいポップスだけではありません。胸が張り裂けそうな痛みをリアルに描いた「ドリカム失恋ソング」や、シングルの影に隠れた名バラードにこそ、吉田美和のディープな表現世界が宿っています。
失恋ソングの最高峰として名高いのが『LAT.43°N 〜forty-three degrees north latitude〜』です。雪降る札幌を舞台に、心の距離が離れていく恋人たちの切なさを描いた本作は、張り詰めた冬の空気感と吉田の冷徹なまでに研ぎ澄まされたボーカルが聴く者の涙を誘います。
また、シングル表題曲以外でファンから絶大な支持を集める「ドリカム隠れた名曲」といえば、『す き』や『忘れないで』、そして『銀河への船』が挙げられます。派手な転調を排し、ピアノとストリングス、そして吉田の息遣いだけで紡がれるバラードは、失恋のどん底にいるリスナーの孤独を静かに抱きしめてくれます。