ネット上のレシピ解説やSNSでは、「なすは水にさらして徹底的にアク抜きをすべき」「油を減らすために下茹でするとよい」といった言説が見受けられます。しかし、栗原はるみさんの調理理論では、これらを安易に行うことは推奨されません。
水に長時間さらすと、なす本来の旨味や水溶性栄養素が流出し、果肉が余計な水分を吸って油ハネの原因になります。また、下茹では果肉の水っぽさを助長し、調味だれの味が染み込みにくくなります。栗原流の基本は、「切ったらすぐに水気を拭き取り、高温(180℃前後)の油で一気に火を通す」ことです。高温で表面の細胞壁を固めることで余分な油の侵入を防ぎ、果肉内部の水分を閉じ込めてジューシーな食感を実現します。