「骨ではない」という特徴は、ツノの成長プロセスにもダイナミックに現れます。サイの角は生涯にわたって基底部から押し出されるように伸び続けます。
野生下での激しい衝突や岩への摩擦によって先端が欠損したり、根元近くから折れたりした場合でも、皮膚組織に存在する成長点(基底層)が無事であればサイの角は生え変わる(再生する)特性を持ちます。人間の爪が深く割れても時間が経てば元通りになるのとまったく同じ原理です。
調査機関の測定データによると、サイの種類や年齢、栄養状態によって異なるものの、サイのツノの再生期間における伸長スピードは年間でおよそ5cm〜7cm程度に達します。完全に元の立派な長さに戻るまでには概ね3年〜5年の歳月を要します。根元からすっぽりと抜け落ちて成長組織が壊死してしまった場合は再生不能になりますが、通常の外傷であれば時間をかけて元の姿へと復元されます。