ヤングの実力は、決して地下劇場の中だけで通用する局所的なものではありません。その名を全国のコアなお笑いファンに知らしめたのは、まだ「ぷくぷく隊」と名乗っていた『M-1グランプリ2008』でした。当時、若手ひしめく予選を次々と突破し、並み居るプロの人気コンビたちを薙ぎ倒して準決勝進出を果たした快挙は、関係者の間でも大きな衝撃として語り継がれています。
その後、コンビ結成年数の規定によってM-1の出場資格を終えた後も、彼らの牙が衰えることはありませんでした。結成16年以上の漫才師を対象とした『THE SECOND〜漫才トーナメント〜』の開幕によって、ヤングの卓越した話術は再び脚光を浴びることになります。予選ラウンドから圧巻の爆笑をかっさらい、トーナメントのノックアウトステージでは、古くからの盟友である金属バットとのマッチメイクが実現しました。
嶋仲拓巳が自身の公式SNSで「金属との思い出は腐るほどあり、4人で漫才したり遊んだりKISSしたり」とユーモアを交えて振り返った通り、二組は関西のライブハウスやアングラな舞台で苦楽を共にしてきた同志です。劇場仕込みの容赦ないボケの連打と、澱みないしゃべくりで会場を沸かせた戦いは、全国の視聴者に「インディーズに化け物がいる」と強く印象付けました。業界内での漫才の評判は極めて高く、同業のプロ芸人たちからも「最も生で観るべき漫才師」の一角として絶大な支持を集めています。