彼が手掛けた仕事の中でも、とりわけアニメファンから高く評価されているのが機動戦士ガンダムAGEにおける演出アプローチだ。世代を超えて受け継がれる大河ドラマ的な構造を持つ本作において、山口はモビルスーツの重厚なメカニック描写と、少年たちが背負う過酷な運命を見事に表現してみせた。
SFアニメというジャンルにおいて、メカの機能美と人間のドラマを調和させることは容易ではない。しかし彼は、カメラワークの工夫とカット割りのテンポ感によって、戦闘シーンに圧倒的なリアリティを吹き込んだ。宇宙空間を交錯する光と影のコントラストは、長年SF作風を追及してきた彼だからこそ到達できた境地と言える。