指の関節に痛みが生じた際、最も多く寄せられる不安が「自分は関節リウマチではないか」という疑問です。しかし、ヘバーデン結節と関節リウマチには、好発部位や発症メカニズムにおいて明確な違いが存在します。
決定的な識別ポイントは「どの関節に症状が出ているか」です。ヘバーデン結節が原則として指の第一関節(DIP関節)に限局して発症するのに対し、自己免疫疾患である関節リウマチは主に指の第二関節(PIP関節)や指の付け根(MCP関節)、手首の関節に対称性をもって現れます。関節リウマチが第一関節のみに単独発症することは極めて稀です。
また、ヘバーデン結節の初期から進行期にかけては、第一関節の背側に透き通った水ぶくれのようなコブができることがあります。これは「粘液嚢腫(ミューカスシスト)」と呼ばれる良性のガングリオンの一種で、関節包から関節液が漏れ出して溜まった状態です。針で刺して潰すと細菌感染を起こし、化膿性関節炎から骨髄炎へ悪化する危険があるため、絶対に自己処置をしてはいけません。