演技性パーソナリティ障害の真相|嘘と過剰な言動に疲れる理由と接し方

演技性パーソナリティ障害の真相|嘘と過剰な言動に疲れる理由と接し方

演技性パーソナリティ障害の真相|嘘と過剰な言動に疲れる理由と接し方を詳しくリサーチ! 知っておきたい トピックの裏側を分かりやすく展開します。

演技性パーソナリティ障害(Histrionic Personality Disorder)を抱える人物と接する人々が一様に訴えるのが、「底なしのエネルギーを吸い取られるような精神的疲労」です。なぜ彼ら・彼女らとのコミュニケーションはこれほどまでに周囲を消耗させるのでしょうか。その根本には、脳科学・心理学的に説明される特異な認知パターンと対人戦略があります。

最大の特徴は、「自分が注目の中心(センター)にいない状況そのものに耐えられない」という強烈な不耐性です。会議や雑談の場で他人が話題の中心になると、突然体調不良を訴えたり、突拍子もない武勇伝や悲劇を語り始めたりして、強引にスポットライトを自分へ引き戻そうとします。このとき使われるのが「事実の著しい誇張」や「作為的な嘘(虚言)」です。

臨床現場の知見によると、この嘘は誰かを陥れようとする冷徹な悪意から生まれるものばかりではありません。「その場のドラマを盛り上げ、自分を最も魅惑的、あるいは最も悲痛な主人公に仕立て上げるため」に、無意識のうちに脳内で記憶が書き換えられ、本気でその作り話を信じ込んでいるケースが目立ちます。そのため、追及されても反省するどころか「被害者」の立場をとって激昂し、周囲は辻褄合わせと感情のケアに追われることになります。

現場の当事者・関係者への取材でも、次のような深刻な声が寄せられています。

「最初は明るくて周囲を惹きつける人気者に見えた同僚でした。しかし、自分の提案が通らないと『上司から嫌がらせを受けて倒れそう』と泣き叫び、翌日には何事もなかったかのように派手な服装で出社して別の同僚を誘惑するような態度を取る。周囲はその都度大騒ぎさせられ、チーム全員の業務が完全に麻痺しました」(IT企業・管理職の手記より)

彼らは他者を「対等な人間」としてではなく、「自分の人生という舞台を鑑賞し、拍手を送る観客」として無意識に扱います。観客である周囲が関心を逸らそうとすると、挑発、過剰なスキンシップ、あるいは深刻なトラブルを自作自演してでも引き留めようとするため、関わる側は常に感情のジェットコースターに乗せられ、疲弊し尽くしてしまうのです。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

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