テーマ選びで挫折する生徒の多くは、「世界平和」や「深刻な人種差別」といった壮大すぎるトピックを背負い込みがちだ。しかし、中学生の作文に求められているのは学術論文のような分析ではない。教室の隅で起きた友人の孤立、SNSのグループチャットで感じた冷たい空気、あるいは街で見かけた車いす利用者の困惑など、自分の手が届く半径数メートルの出来事こそが最高の原石になる。
外見への偏見、ジェンダーバイアス、不登校への偏見、シニア世代とのすれ違い。日常の「あれ、これって変じゃないか?」という引っかかりを起点に据える。その小さな違和感を社会的な課題へと接続することで、誰の真似でもない独自の切り口が立ち現れる。