ネット上の情報空間には、実体験を伴わない推測から生まれた誤解が複数存在します。消費者が陥りがちな「3大盲点」をファクトチェックしていきます。
第1の誤解は、「干し柿だから常温で日持ちする」という思い込みです。伝統的な市田柿単体であれば冷暗所での常温保存が可能ですが、ミルフィーユは「生きた乳製品」であるバターを生の状態で挟み込んでいます。基本は「要冷凍(-18℃以下)」または「要冷蔵(10℃以下)」です。持ち歩きの際に保冷剤なしで長時間放置すると、構造崩壊を起こして復元できなくなります。
第2の誤解は、「どのメーカーの製品も中身は同じ」という認識です。商標登録や製法特許の兼ね合いもあり、市場には複数のメーカーから「市田柿ミルフィーユ」「市田柿フロマージュ」「干し柿バター」といった類似名称の商品が出回っています。中にはプロセスチーズを挟んだもの、発酵バターではなく植物性油脂主体のマーガリンブレンドを用いた廉価品も存在します。「カルピス発酵バター」をはじめとする本物の乳脂肪分100%のバターが使われているか否かで、後味のキレと香りは劇的に変化するため、原材料表示の「バター」の記載順や種別確認が不可欠です。
第3の盲点は、カロリーコントロールの難しさです。干し柿は食物繊維やカリウム、ポリフェノールを豊富に含む健康食材ですが、凝縮された果糖とバターの脂質が合体した本品は、1本(約100g)でご飯お茶碗2杯分弱に相当する約400kcalに達します。「ヘルシーな自然派おやつ」と錯覚して1本を一気に完食してしまうと、大幅なエネルギー過多となる点には注意を払わなければなりません。