騒動の渦中に立ち続けたのが、前静岡県知事の川勝平太氏だ。彼の物議を醸す発言の数々は、時に推進派の感情を逆なでし、激しいバッシングの的となった。「工事を意図的に遅らせている」という嫌がらせ説が浮上したのも、彼の奇策とも言えるメディア戦略と無縁ではない。
「トンネル工事で水が戻らないなら許可は出せない」「静岡県に駅がないのにリスクだけ負わされる」といった持論。一見すると挑発的に響く発言だが、その真意はJR東海から有利な歩み寄りを引き出すための強烈な牽制球だった。県民の利益を最大化する交渉術だったのか、それとも頑迷な政治的パフォーマンスだったのか。見解は今も真っ二つに分かれる。