「未来の世界」の基準価額チャートを振り返ると、急激な上昇と深い調整を繰り返す独特のボラティリティが確認できます。設定来で一時的に驚異的なリターンを叩き出したものの、2022年の世界的なインフレと急激な利上げ局面では、基準価額が30%以上も大幅に下落する局面がありました。多くの個人投資家がパニックに陥った下落の背景には、明確な構造的理由が存在します。
下落を引き起こした第1の要因は、クオリティ・グロース株特有の金利感応度の高さです。将来のキャッシュフロー成長を見込んで高いバリュエーション(PER)が許容されている成長株は、中央銀行による政策金利の引き上げ局面で株価評価が急激に切り下げられます。モルガン・スタンレーが選定した銘柄群は企業の業績自体が堅調であっても、マクロ経済の金利プレッシャーをダイレクトに受けてしまいました。
第2の要因は、厳選投資による個別銘柄リスクの集中です。構成銘柄が数十社に絞り込まれているため、上位組み入れ銘柄のうち数社が市場予想を下回る決算を発表したり、一時的な成長鈍化を示したりすると、ファンド全体の基準価額が大きく引きずられる構造を持っています。