庭のマキの木を観察していて「葉先が茶色く枯れてきた」「部分的に葉がごっそり失われている」といった異変に気づいた場合、原因の迅速な特定が急務です。枯死に至る主な4大要因と対策は次の通りです。
1. 凶悪害虫「キオビエダシャク」の食害被害
近年、西南日本から関東・中部地方へと生息域を拡大し、マキ科樹木に壊滅的打撃を与えているのがシャクガ科の蛾「キオビエダシャク」です。幼虫は黒地にオレンジの帯と白斑がある特徴的な尺取虫で、マキの葉を激しく食い荒らします。
被害が進行すると、樹冠全体が丸坊主にされ、光合成不能に陥った木は枯死します。発生時期(5月〜11月頃、年に数回発生)に幼虫を発見した場合は、トレボン乳剤やスミチオン乳剤などの専用殺虫剤を直ちに散布し、徹底駆除を行う必要があります。
2. 吸汁性害虫(マキアブラムシ・カイガラムシ)とスス病
新芽や枝に黒いアブラムシ(マキアブラムシ)や白い殻をかぶったカイガラムシが寄生すると、養分が奪われて葉が変色します。さらにその排泄物にカビが生えることで「スス病」を発症し、葉全体が真っ黒に覆われて光合成が阻害されます。冬期のマシン油乳剤散布や、発生初期の薬剤防除が有効です。
3. 水分ストレス(水切れと根腐れ)
植え付け後1〜2年の活着期における乾燥による「水切れ」、または粘土質土壌で水が停滞することによる「根腐れ」が原因で、葉全体が均一に赤褐色へ変色することがあります。土壌の排水性を改善し、表土が乾いた段階でたっぷりと水を与えるメリハリが重要です。
4. 寒害・霜害
温暖な地域原産のマキは、氷点下の寒風や過度な積雪に弱く、寒冷地では冬場に葉が赤紫色や茶褐色に変色する「寒害」が生じます。寒冷地では冬囲いや防風ネットの設置が欠かせません。