本職のサイドバック陣に負傷者が相次いだ際、あるいは試合途中で戦術的な変化を加える際に見逃せないのが、エドゥアルド・カマヴィンガの左SB起用です。フランス代表でも披露されたこのオプションは、単なる頭数合わせのスクランブル発進を超えた戦術的効果を生み出します。
カマヴィンガがサイドに配置されると、ビルドアップ時に内側へ絞って中盤の数的優位を作る「インサイド・フルバック(偽サイドバック)」としての機能を発揮します。類まれなボール奪取能力とプレッシャーを回避する推進力によって、相手のハイプレスを無力化し、左サイドから一気に中央を制圧するルートを切り開くことが可能です。
ただし、選手本人はあくまで中盤のインサイドハーフやアンカーでのプレーを強く希望しており、クラブ側も彼を将来のメガクラックたるセントラルMFとして育成・評価しています。左SB起用はあくまで危機的状況を打破するための「最高品質のジョーカー」という位置付けに留まっています。