晴れを願うはずのてるてる坊主を使って雪を降らせるアプローチには、主に3つの有名なバリエーションが存在します。子どもの頃のいたずら半分のおまじないから、本格的な民間呪術の形をとるものまで様々ですが、基本となるのは「通常の晴天祈願の真逆を行う」という発想です。
代表的な手法が「てるてる坊主を逆さまに吊るす」方法です。通常は頭を上にして吊るしますが、足元(裾)を上にして逆さにすることで、天気のベクトルを反転させます。雨を降らせる「雨乞い」として使われるのが一般的ですが、冬場においては「雨が氷点下の気温と結びついて雪に変わる」と信じられ、雪乞いの儀式として転用されてきました。
さらに強力な雪乞いとして知られるのが「黒いてるてる坊主」の制作です。白いティッシュや布ではなく、黒い折り紙、黒い布、黒のビニール袋を使って頭部と胴体を作ります。陰陽五行思想において「黒」は冬や水を象徴する色であり、天を覆い尽くす分厚い雪雲を呼び寄せるという意味合いが込められています。