最近のトレンドを語る上で外せないのが、メンズ美容の一般化とメンタルケアへの関心の高まりだ。ドラッグストアの棚には男性用コスメが当たり前のように並び、メイクをすることへの抵抗感はほぼ消失した。
だが、本当に面白いのはここからだ。外見を整える行為が、単なる「モテたい」という欲求から、「自分を大切にする(セルフケア)」という文脈へとシフトしている。自分の肌を労り、爪を整え、心の健康を保つために瞑想やカウンセリングを取り入れる。そうした自己愛と他者への配慮のバランスが取れている男性こそが、今、最も魅力的に映るのだ。他者を威圧するような旧来の「男らしさ」は敬遠され、包容力と柔らかさが求められている。