物語の劇的な転換点となるのが、1200年周期で地球に接近した「ティアマト彗星」の分裂と隕石落下です。劇中の公式年表によると、運命の日は2013年10月4日午後8時42分。核から分裂した直径約40メートルの破片が秒速30キロメートルを超える超高速で糸守町中心部へ直撃しました。
落下地点はちょうど秋祭りで多くの町民が集まっていた宮水神社境内付近であり、破壊エネルギーは広島型原子爆弾を遥かに上回る破壊力をもたらしました。その結果、役場を含む町域の過半が消滅し、直径約1キロメートルにおよぶ巨大なクレーターホールが出現。旧糸守湖と連結して雪だるま型の新たな湖が形成される惨劇となったのです。
本来の歴史(タイムラインA)では、町民の約3分の1にあたる500名以上が即死し、三葉自身も命を落としていました。しかし、3年の時空を超えて三葉の身体に入った立花瀧と、時空のねじれに気づいた三葉本人、そして親友の勅使河原克彦(テッシー)や名取早耶香(サヤちん)による決死の作戦が歴史を塗り替えます。
彼らは町の中部電力変電所を爆破して町内を停電させ、高校の放送室をジャックして防災無線から避難指示を発令。さらに最後は、頑なに避難を拒んでいた町長(三葉の実父・宮水俊樹)に対し、三葉が直接対峙して説得を試みました。その結果、落下直前のタイミングで町全域を対象とした「緊急避難演習」の名目で住民を落下予測エリア外の糸守高校グラウンド等へ避難させることに成功。公式記録上、「彗星落下による死傷者ゼロ」という奇跡的な生存結果へと運命が書き換えられたのです。