今日の穏やかな母子関係に至るまでには、決して平坦ではない道のりがありました。1997年10月、人気絶頂期にあった20歳の安室奈美恵さんとSAMさんの電撃結婚、そして翌年の温大さんの誕生は日本中を驚かせました。しかし、2002年7月に2人は離婚を発表します。
離婚成立当時、世間を驚かせたのが「親権はSAMさん、養育権は安室さん」という変則的な取り決めでした。多忙を極めるトップアーティストの活動スケジュールや、SAMさんの実家によるサポート体制を考慮した選択でしたが、安室さんにとって最愛の我が子を手放したわけではありませんでした。
多忙なツアーやレコーディングの合間を縫って母としての役目を全うし続けた安室さんは、離婚から約3年後の2005年、家庭裁判所に親権者変更の調停を申し立てます。生活基盤の確立と子育ての実績が法的に認められ、親権・養育権ともに安室さんの元へと一本化されました。この親権奪還の背景には、「自分の手で息子を一人前の大人に育て上げる」という並々ならぬ覚悟と母性愛が存在していました。