高校女子バレーの現場における推薦基準やスカウティングの現場には、一般にはあまり知られていない明確な評価軸が存在します。中学時代の全国大会実績はもちろん考慮されますが、名門校の監督陣が最も注視しているのは「非認知能力」と呼ばれる内面的な資質です。
ある名門校の指導者は取材に対し、次のように明かしています。「スパイクの高さやスピードは高校入学後のフィジカルトレーニングで伸ばすことができる。しかし、ミスを引きずらない切り替えの早さ、タイムアウト中の視線の向け方、仲間への声かけといったコミュニケーションの質は、本人のメンタリティに依存する部分が大きい」。
ネット上では時折、「特定地域出身者しか推薦を受けられない」「コネクションがなければセレクションすら受けられない」といった噂が囁かれますが、これは実態と異なります。現在では公式のオープンスクールや部活動体験会を通じ、地方の公立中学校から実力一本で強豪私学の特待生枠を勝ち取る選手が毎年確実に存在します。
また、SNS上で定期的に過熱する「かわいい注目選手」といったルッキズム的なバズや切り抜き動画の氾濫に対し、現場は危機感を募らせています。選手個人のビジュアルばかりが先行して拡散される現象について、ある強豪校の保護者会関係者は「本人が積み重ねてきた努力やアスリートとしての実績が軽視され、精神的な負荷につながるケースがある」と懸念を口にします。過剰なメディア消費から選手を守るため、SNSの利用規定を厳格化する学校が増加しているのも近年の特徴です。