東武桐生線の藪塚駅を出て街を歩けば、看板に躍る「手打ち」の二文字が目に入る。群馬県太田市藪塚町周辺は、古くから麦作が盛んで小麦文化が深く根付いてきた地域だ。
職人が体重をかけて生地を延ばし、包丁で切り出す青竹打ちの手法。麺の太さが均一ではないからこそ、スープの絡み具合が一口ごとに変化する。モチモチとした弾力と、ツルリとした喉越し。この手打ちラーメンならではの食感こそが、藪塚の食文化の神髄と言える。地元民にとっては子どもの頃から親しんだ「おふくろの味」であり、一度食べたら忘れられない郷土の誇りなのだ。