今注目を集めている 街路樹の定番プラタナスが激減した真相!伐採急増の理由と現在の姿について、主要な情報を分かりやすく掲載しています。
私たちが日常会話で「プラタナス」と呼ぶ木は、植物学的にはスズカケノキ科スズカケノキ属(Platanus)に属する樹木の総称です。日本に自生する樹種ではなく、すべて明治時代以降に海外から持ち込まれた外来種で構成されています。
混同されがちな「スズカケノキ」と「プラタナス」の呼び名ですが、実質的には同義語として扱われる一方、専門分類では主に3つの種に分かれます。南ヨーロッパから西アジア原産の「スズカケノキ(鈴掛の木)」、北アメリカ原産の「アメリカスズカケノキ」、そしてこの2種をロンドンで人工交配させて誕生した交雑種「モミジバスズカケノキ」です。
日本の都市部で目にするプラタナスのほぼ9割以上は、両者の長所を受け継いで最も強健なモミジバスズカケノキです。和名にある「鈴掛」の由来は、秋に垂れ下がる球果(丸い実)の姿が、修験道の山伏(やまぶし)が胸にかけて着用する法衣の装飾「鈴懸(篠懸)」に酷似していることから名付けられました。
項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価モミジバスズカケノキ
(国内街路樹の主流)果実:1本の柄に通常2個(稀に1〜3個)
樹高:25〜35mに達する巨木
葉の切れ込み:中程度(モミジ状)耐煙性・萌芽力ともに最強水準
都市環境への適応力Sランク日本の「プラタナス並木」のほぼ全頭。強靱すぎる生命力が現代の都市インフラと衝突している。スズカケノキ
(原種・アジア系)果実:1本の柄に3〜6個が数珠つなぎ
葉の切れ込み:深く5〜7裂に裂ける
国内植栽:植物園等に限られ極めて稀原産地地中海沿岸
歴史的価値が高い古典樹木街路で見かける機会はほぼ皆無。文献上の「スズカケノキ」の多くは交雑種を指しているのが実情。アメリカスズカケノキ
(原種・北米系)果実:1本の柄に原則1個のみ
葉の切れ込み:浅く幅広
樹皮:白っぽく剥がれが激しい寒冷地耐性が高い
北米の大河川流域原産単体での街路樹利用は限定的。葉が巨大で日陰を作る能力は高いが、落ち葉処理の負担が最も重い。令和の代替樹種
(ハナミズキ・低中木)樹高:5〜10m程度で抑制可能
年間管理コスト:プラタナスの約30〜40%減
根上がり被害:極めて軽微景観維持とインフラ保全の
両立を目的とした選定基準安全と経済合理性を追求した必然の選択。木陰の面積は減少するが、都市防災の観点からは不可避。