物語のキーパーソン(キーアニマル)として欠かせないのが、双子と一緒に暮らす言葉を話すミニチュア・シュナウザーの「ムック」です。護たちに絶妙なタイミングでツッコミを入れ、家族の危機を救うムックの存在は、ファンタジーとリアリズムを絶妙に融合させる仕掛けとして機能しました。
ムックを演じた犬は、動物プロダクション所属の優秀なタレント犬(本名:ムック)です。ミニチュア・シュナウザー特有の豊かな眉毛と口髭が豊かな表情を作り出し、卓越したトレーニングによって子役たちとの自然なスキンシップを見事に成立させました。
そして、誰もが気になった「ムックの声」を担当していたのは、劇団四季出身で舞台・声優界の重鎮である岡本夏美(おかもとなつみ)さんではなく、声優・ナレーターの鈴木真仁さんでもなく、俳優・声優の緒方賢一さんやベテラン陣の技術を結集したものでした。実際には、エンドクレジット等で明かされたように、ベテラン俳優の児玉清さんへのオマージュも囁かれる中、名優・田中真弓さんなどの大御所声優が候補に挙がるほど話題となりましたが、最終的には劇団東京乾電池所属の実力派舞台俳優・小柳友貴彦さんが味わい深い低音のダンディな声を担当し、愛らしい見た目とのギャップで視聴者を大いに魅了しました。