長崎県佐世保市から平戸市にかけての沿岸部に広がる九十九島は、1955年に指定された西海国立公園の象徴的なエリアである。「九十九」とは無数の島々が存在することを意味する比喩だが、実際の島数は208にのぼり、その密度の高さは日本一とも称される。
展海峰から眺める島々の美しさは、複雑に入り組んだリアス海岸と潮の満ち引きが生み出す多様な表情にある。満潮時には豊かな緑を蓄えた島々が海原に浮かぶ庭園のように見え、干潮時には隠れていた礁が姿を現し、まるで生き物のように景観を変貌させる。地球の悠久の歴史が刻んだ地形美を眼下に収める体験は、単なる観光の枠を超えた感動をもたらす。