日本におけるフリーメイソンの歴史において、最も象徴的な人物の一人が元首相の鳩山一郎だ。戦後復興の只中にあった昭和30年代、彼は自らロッジの門を叩き、最高位であるマスター・メーソンまで登りつめた。当時の政治的思惑や国際社会へのアピールという側面があったにせよ、彼が残した影響力は日本の政界に大きな足跡を刻んでいる。
時が下り、現代において最もオープンに所属を公言しているのが美容外科医の高須克弥氏だろう。高須氏は日本のグランドロッジにおいて要職を務めたことをSNSやメディアで隠すことなく発信し、旧来の怪しげなイメージを払拭する役割を果たした。政治家、実業家、医師、文化人――各界のトップ層がなぜこの組織に引き寄せられたのか。そこには世界的なネットワークと独自の倫理観に裏打ちされたコミュニティの存在があった。