スクリーンの中で圧倒的なオーラを放つ麿赤兒の血筋には、日本を代表する二人のトップクリエイターが存在します。長男の大森立嗣、そして次男の大森南朋です。
長男の大森立嗣は、映画『日日是好日』『MOTHER マザー』『まほろ駅前多田便利軒』など、人間の深層心理や社会の暗部に鋭く切り込む重厚な人間ドラマを手掛ける日本屈指の映画監督です。大学時代から自主映画制作を始め、助監督や俳優としての現場経験を積み重ねたのち、2005年の『ゲルマニウムの夜』で鮮烈な長編監督デビューを飾りました。
一方、次男の大森南朋は、ドラマ『ハゲタカ』『コウノドリ』『どうする家康』、映画『アウトレイジ ビヨンド』『首』など、善人から冷酷な悪役までを変幻自在に演じ分ける名優です。2000年代以降の日本映像界に欠かせないバイプレイヤー・主演俳優として確固たる地位を築いています。
父は世界的人気を誇る暗黒舞踏集団「大駱駝艦」の主宰・舞踏家であり、長男は映画監督、次男は名俳優。芸能界広しといえども、これほど純度高く映画・演劇界の第一線を牽引する表現者一族は極めて稀有な存在です。