波しぶきを上げながら荒波を突っ走る船影がある。鳥羽の海を守る要、巡視船いすずだ。沿岸警備はもちろんのこと、荒天時の海難救助や火災船への消火活動など、あらゆる緊急事態に即応する能力を備えている。甲板上では、風速15メートルを超える過酷な環境下でも迅速に作業を進めるクルーたちの姿があった。
特に注目すべきは、船内に常駐する潜水士たちの存在だ。暗く冷たい水中へ潜り、取り残された要救助者を捜索する作業は常に死と隣り合わせ。彼らの胸に刻まれているのは、徹底したプロ意識と「命を諦めない」という強い意志だ。日々の過酷なトレーニングが、過酷な現場での確実な救助活動を支えている。