五月人形を飾り始める時期について、一般社団法人日本人形協会や愛知県の老舗「味岡人形」、創業大正時代の「吉浜人形」などの伝統工房が共通して提唱しているのは、「春のお彼岸(春分の日)が過ぎた3月下旬から、4月中旬にかけて」というタイミングです。3月3日のひな祭りが終わると、季節の飾り物は桃の節句から端午の節句へと移り変わります。
端午の節句の主役である鎧兜や武者人形は、単なる季節のインテリアではなく、子どもに降りかかる病気や事故といった厄災を代わりに引き受ける「厄除けの形代(かたしろ)」としての役割を持っています。そのため、節句当日のわずか数日前に慌てて出すのではなく、およそ1か月前から半月ほどの間、部屋に据えてじっくりと愛でるのが本来の習わしです。
2026年の暦をもとに、飾り付けに適した吉日と週末の組み合わせを整理したのが以下のデータです。共働き世帯では平日に大掛かりな飾り付けを行うのが難しいため、六曜の吉日とお休みのタイミングを照らし合わせて計画を立てるとスムーズに進みます。
地域差にも留意が必要です。例えば旧暦で行事を行う東北や北陸、中国地方の一部地域では、6月5日に向けて5月中旬から飾り始める風習が今も息づいています。ご家庭の実情や地域の慣習に合わせて、4月中旬を目途にゆとりを持って準備を進めるのが賢明です。