ネット上の情報やSNSでは、「中袋ならボールペンでも良い」「郵送は現金書留に直入れで構わない」といった誤った解釈が散見されます。相手に不快感を与えないための盲点を整理します。
中袋のボールペン使用はどこまで許容されるか?
「外袋は筆ペンだが、中袋の裏面住所は枠が小さいのでボールペンで書いた」というケースは実生活で頻発しています。結論として、正式な慶事マナーにおいては中袋も含めて筆ペンまたはサインペン(濃墨)が推奨されます。
ボールペンは事務処理用の道具であり、祝儀袋という格式ある紙片に用いると文字が細く冷たい印象を与えてしまいます。筆ペンでの細かい文字が苦手な場合は、毛筆の風合いに近い「慶事用サインペン(黒・太字/細字)」や極細筆ペンを活用するのが賢い選択です。
郵送する場合の「現金書留」と手渡し時の「ふくさ」マナー
遠方に住んでいる場合や、産後の母子の休養を妨げないために郵送で出産祝いを贈るケースが増えています。その際、「現金をのし袋に入れ、そののし袋ごと現金書留封筒に入れて郵送する」のが正しい手順です。直接現金を現金書留封筒に入れるのはマナー違反となります。また、一言お祝いのメッセージカードを添えるとより丁寧です。
直接手渡しする場合は、のし袋をそのままバッグやポケットから取り出してはいけません。必ず「慶事用のふくさ(袱紗)」に包んで持参します。慶事のふくさ包みは「右開き(右包み)」が鉄則です(左開きは弔事)。
- ふくさをひし形に広げ、中央よりやや左寄りにのし袋(表を上)を置く。
- 左側を内側に折り、次に上側、下側の順に折る。
- 最後に右側を左へ折り返し、余った部分を裏側へ巻き込む。
渡す際は、ふくさから取り出し、ふくさを手早く畳んで台代わりに敷き、相手から見て正面になるよう時計回りに回転させて両手で差し出します。