日本とアメリカの司法構造を比較する際、最も混乱を招きやすいのが「留置場・拘置所・刑務所の違い」と英語の概念が1対1で綺麗に一致しない点です。
日本の刑事司法システムは、以下の3つの機関が厳格に職務を分担しています。
- 留置場(代用監獄):警察署内に設置。逮捕直後の被疑者を最長23日間取り調べのために勾留する施設(警察庁管轄)。
- 拘置所:起訴された刑事被告人が裁判の判決を待つ間、身柄を拘束される施設。未決拘留者が中心(法務省管轄)。
- 刑務所:裁判で懲役刑や禁錮刑(2025年以降の新制度では拘禁刑)が確定した者が服役する施設(法務省管轄)。
一方、アメリカのjailは、日本の「留置場」と「拘置所」、そして「短期刑務所」の機能を併せ持ったハイブリッドな存在です。逮捕直後に連れて行かれるのもjailの受付(Booking)であり、保釈金を工面できずに裁判を待つ場所もjail、軽犯罪で数ヶ月の刑期を務める場所もjailとなります。
そして、日本の「刑務所」にほぼ完全に合致するのがprisonです。日本のニュース翻訳で「〇〇容疑者がジェイルに収監」とある場合、それはまだ裁判前の勾留段階である可能性が高く、有罪が確定したわけではない点に注意しなければなりません。